2020年7月

・ 木彫

・ 修理


木彫

木彫 30年近く前の小学校の卒業作品です。
7寸の栃の木地に彫刻をしてみました。
これは先生が彫ったものに漆を塗ってみました。
なんか、民芸風な仕上がりでした。
下に紙を敷いてお菓子なんかをのせています。


修理

修理 百年以上まえにつくられたこね鉢です。
ほとんど下地をしていないモノです。
クラックをとってしまうのがしごとでした。
下地のような仕事をしていましたが、砥の粉に糊か膠のような
ものを混ぜて穴を埋めていました。
それをとってしまい、こくそで埋め下地をしてみました。


修理 漆がはげるという話を聞きますが、
基本的にいうと漆は減るか欠けることがあります。
はげるというのは下地の問題です。
漆の入っていない下地なのでこんな風になります。


修理 内側は甘い(漆が少ない)錆下地です。
木固めをしていないため
なおさら甘くなっていると思います。


修理 高台は、摩耗しているのか木地がむき出しです。
その上かなりでこぼこしています。


修理 よく見ると砥の粉が浮き上がっています。
虫穴も砥の粉で埋めています。


修理 こんな固まりで穴を埋めています。
なかなか見つけにくいので見つけ次第とってしまいます。


修理 この仕事で一番大変だったのがこの仕事です。
一週間くらいはかかるかと思っていましたが、
二十年くらい前に買っていた道具が役立ち
割合早く終わりました。


修理 外側です。


修理 高台の下もでこぼこがない状態にしました。


修理 古い錆がわかりますか?


修理 また、穴を砥の粉で埋めています。
しっかりとってしまいます。


修理 とったところはこくそで埋めます。


修理 こくそを三回くらいして木固めをしました。


修理 一辺地。


修理 二辺地。


修理 外側も二辺地。


修理 目止めをして。


修理 下地を研ぎます。


修理 研ぎあがりました。


修理 下塗りをしました。


修理 高台もこんな感じです。


修理 下塗り研ぎです。


修理 弁柄で中塗り。


修理 中塗り研ぎをしました。


修理 ゴミが入らないように上塗りをします。


修理 塗り立ての仕事で仕上げました。
普段している仕事と違い戸惑ってしまいました。
これは普段している仕事と全く違い、
どちらかというと木工の仕事みたいな気がします。
漆の仕事は修理が効くというのが強みです。


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