2006年9月

弁当の下地

弁当の下地 お椀の下地と並行して 弁当の下地もしています。 ともかく追いついて行かなくてはなりませんので、 大変です。 布ばらいをしているところです。


弁当の下地 布ばらいが終わり、くくりの仕事をしています。 これも布と木地の段差をなくすることが大事です。 布と布の境目は特に布のかさなりがないように 布ばらいをすることがコツです。


弁当の下地 くくりを磨いて、一辺地を付けています。 これも下地をしていく順序が大切です。 弘前でもでたらめな順序で仕事をしている人を 見たことがありますが、段取りの悪い仕事でした。


弁当の下地 これで一辺地がほとんど終わった状態です。 後はいかけをつけるだけです。 これから二辺地、三辺地と同じ作業をしていきます。


お椀の下地

お椀 布ばらいが終わりくくりという仕事をしています。 布と木地の段差を埋める仕事です。 布と木地の境目に地をしごくようにしてつけます。


お椀 くくりを磨いて、一辺地を付けます。 地の付け方も産地によって違うかもしれませんが、 私は高台の下から地を付けます。 これから本格的な下地の仕事が始まります。


下地2

弁当の木地 コクソが終わり木固めに入りました。 柔らかめのへらで漆をしごいていきます。 組合のマニュアルにはこれが省略されていました。


弁当の木地 下手に木固めをすると布の浮き上がりがあったり 食いつきが悪かったりすることがあります。 しかし、これをしなければ糊漆の漆とか水分が木地に 吸収されるので木固めは大事な仕事だと思います。


皿の木地 布着せが終わった状態です。 この布着せをすることによって 木地との段差が生じます。 この段差をなくすためにも下地をしなくては なりません。


皿の木地 布目のヤセが出ないように下地が必要になります。 布着せるということは下地をきちんとしなければ ならないということでもあると思います。


下地1

弁当の木地 指物の木地は接ぎ目とか節などをきちんと調べ コクソ彫りをします。 弘前では突きノミといって、丸ノミのような道具を使います。


弁当の木地 接ぎ目は、しきゴクソといって、麦漆にそこえ(い)を 入れてのびを良くします。 木粉はけやきの木粉を使っています。 接ぎ目に一回目のコクソをします。


皿の木地 これが二回目のコクソが終わった状態です。 しきゴクソはいいのですが、 接ぎ目のコクソはもう一回しなければなりません。


皿の木地 これが箱の裏のコクソをした状態です。 接ぎ目をきちんとコクソ彫りして、 コクソかいをします。 この仕事をしないと展示しているものでも接ぎ目が やせて出ているもののあります。 ひどいものは割れが入ることもあります。


お椀の布着せ

お椀の布着せ 高台の布着せをした状態です。 内側にきちんと布を返しておきます。 布着せ用の道具はその仕事専用のものを使います。 へらの刃の付け方が布を貼る場所で形がいろいろ違います。


お椀の布着せ 布着せの基本は、木地の木目を見るところから始まります。 この生地は縦挽きの木地なので 柾目にそってわれやすい弱点があります。 それを補強するためにも柾目と対角になるように 布着せをします。


お椀の布着せ 高台の布着せをしたところです。 布の合わせ目が口の布着せの反対側にします。 これで少しは補強になると思います。 私は、布着せの仕事が大事だと言っているのは 布着せをすることによって下地をしなければならなくなるからなのです。


お椀の布着せ 椀の中を布着せしました。 このときの糊漆はかなり辛めの糊漆を使います。 布も木目に沿って、縦糸とバイアスになるように着せます。


お椀の下地

お椀の布着せ コクソを三回かって、木固めをして 木固めの後、みがきに入ります。 表面に塗膜が残っていると、剥離の原因になります。 しっかり磨いておきます。 弘前では水研ぎを研ぎ、 空研ぎを磨きといっています。


お椀の木地 お椀の布はりです。 糊漆をしかりつけて、コシの柔らかいへらで しっかり着せます。 布のふくらみがないように注意することが大事です。


弁当と皿の木地が来た

弁当の木地 ここ四、五年つくっていなかった弁当の木地ができてきました。 お椀と一緒に仕事を進めるため、急ぎの仕事になります。 ともかくお椀の仕事に追いつくようにしなければと思っています。


弁当の木地 中盒と蓋は薄いのでコクソと 布はりの仕事はしっかりしなければなりません。 まず、コクソ彫りをします。 接ぎ目や節を見落とさないように気をつけて 仕事を進めます。


皿の木地 これの皿は五寸の重箱とセットになるように作ってもらいました。 はじめ、二枚を三段の重とセットにして展示会に出したら、 二枚なら足りないと言うことで何枚か追加の注文があり つくったのが始まりです。 今回もそんな注文でした。


お椀の木地が来た

お椀の木地 今回の木地で発送中に破損したのが三個ありました。 非常に薄い木地なので致し方ないと思っています。 コクソ彫りをして一回目のコクソをかったところです。 ともかくある程度までは下地をしておかなくてはなりません。


お椀の木地 これは節が入っていました。 内側の方もしっかりコクソをします。 これを見逃すと使っているうちに必ず問題が起こります。 一番多いのがクラックです。


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