うるしの艶

仕上げ艶

以前、カワイピアノの営業をしている人と話をしていたときに、 一時つや消しの塗装をしたピアノを売り出したのだけれど 売れるのは艶付きのピアノでつや消しはあまり売れなかったという話を聞きました。 なぜなのかというと艶の付いている方が高級品だという答えが返ってきたそうです。たしかに そんなふうに見えることはあると思いました。
それから車のデーラーの社長さんからも つや消しの塗装をした車なんか売れるわけがないといわれたことがありました。 今、うるしの世界では秋岡さんや高森さんたちが全消しで塗り立てのモノを 使って育てるというふうにいっていますが、それも有りだと思いますが 呂色で仕上げたモノも育つと思っています。十年くらい使っているとよく底光りがしてくると いわれます。それに修理がきくというのも良いところだと思っています。 車もぶつけたり傷ついたりするとその部分だけを直します。 呂色の仕事も同じです。ピアノの塗装もまえは炭研ぎをしていたそうだし、 塗料もうるしを目指して進化しているのかなーと思っています。